アネット・メサジュ:聖と俗の使者たち展

Posted on 9月 29, 2008
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annette
本と音楽とマラソンを愛するお友達jack-hours嬢のお誘いをうけて、森美術館で展示中の「アネット・メサジュ」を見に行く。

ポスターの写真を見た印象では、昨今流行りの「キモかわいい」感じで、ヌイグルミを作品に使うあたりがマイク・ケリーっぽいね、くらいに軽く構えてたんですが、いや、本物はすごかったです。

会場内に入ると、まずいくつも四角くくりぬかれた白い壁があって、 壁の向こうが覗けるようになっている。覗いた先には、メサジュが60年代が集めている雑誌の切抜きが、額に入れられたり、改めて製本してあったり、そのままだったり、思い思いながらキッチリと整頓して展示されている。モノによって、切抜きに「落書き」が施してある。

このあたりは、ほんの「始まり」。

場内を進んでゆくと、メサジュが拾い集めたヌイグルミ、撮影した人体パーツのモノクロ写真、紐、ネット、布、などなどが、手芸的コラージュ的な手法で集結され、舞台美術なみの大掛かりな仕掛けが施され、そしてモンスターのような作品となる。

はた目には可愛らしいものの、近づくと小鳥のはく製に手編みニットを被せたものだったり、デロンと壁に貼付けられた大きなヌイグルミは、内臓と肉と骨を向き取られた動物のようだったり。
あるいは、コワ!と思って近づいてみると、柔らかそうな糸で編まれた文字だったり、真逆の要素が交差する。

そんな交差されまくっていると、段々目に映るものは「ひとつの形」あるいは「一枚の皮」だけに過ぎず、その中に何があるのか、何を語っているのか、読み取りなさい、と言われているような気がしてくる。

圧倒的なのは、ベネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞した「カジノ」。
ひときわ大きく、大掛かりな作品。
白い壁は四角くドアサイズにくり貫かれ、そこから大きな赤い布が広がる。赤い布の下は機械で送風され、艶めかしく揺れる。布の下にはクラゲや小さな家のつくりものが置いてあって、光の加減で見え隠れする。

赤い布は「血」で、揺れて広がることによって「血の海」になる。それは出産時の胎内。
人間になることを望む「ピノキオ」が誕生するシーン、だということ。
(ピノキオのストーリーって全然覚えてないので、ピンとこなかったんだけど)

なんていうか、とても引き込まれるのです。
その「血の海」は生々しいどころが優雅で、けれど残酷で残虐な気配がする。

わたしの駄文では全然わけわからないかと思われるが、
ようは、とっても感銘を受けた、ってことです。

jack-hour嬢ありがと〜。

MORI ART MUSEUM [アネット・メサジェ]

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